2006年10月30日

連鎖

ある中年夫婦でした。

この御主人は、以前に僕の店で合鍵を作ってくれた方でした。

「カギがない南京錠は、どないしたら開きますやろか?」という質問でした。

前に合鍵を作った時には、かなり値切られました。できるだけお金がかからないようにということだと思ったので、僕がその現場まで出張して解錠をすることは考えませんでした。

この方は、これまでにも僕の店の前を通られる時には必ず挨拶をしてくださいますし、労いの言葉をかけてくださいます。この方の人柄を信じて、僕は南京錠の つる 程度なら切断ができるボルトクリッパー(金属線を切断する工具)をお貸しいたしました。

一週間ほどして、その御夫婦がお越しになられ
「ありがとうございました。おかげさまで助かりました」といってボルトクリッパーを返してくれました。

僕は、その後主人にどこの南京錠をなぜ破壊したのかをお聞きしました。

この方は見かけによらずビルのオーナーでした。

ビルの部屋を事務所としてある人物に貸していたところ、家賃が滞りはじめたので、その人物に連絡を取ろうとしましたが連絡が取れないとのことで、その事務所に行くと、もぬけの空でした。

ここまでならよくある話なのですが、そのビルの集合ポストに頑丈な南京錠がかかっていたままになっていました。その南京錠を破壊するために僕に相談してきたとのことでした。

その御主人は
「おそらく、振り込め詐欺か、なにか違法なものを販売していてその代金の郵送先やったかも知れへん。実際、事務所はこのポストのためだけに借りたかもしれへんな」とおっしゃられておりました。


次の日のことでした。

僕の知り合いのある女性が
「南京錠を開ける方法ない?」と、言ってきました。

理由を聞くと
「2,3日前から、私のところのポストだけに、何でか知れへんねんけど南京錠がかけられてんねん。私のところ、普通の市営の公団やねんけど」と言うことでした。

状況がわかってしまったので、前の方のように軽々とボルトクリッパーを貸すことはできませんでした。その南京錠を勝手に破壊してしまうことは、法的に正当かどうかがわからなかったので
「警察に相談して、破壊してもいいと言ったらこれ(ボルトクリッパー)貸してやるわ。警察に立会いしてもらって破壊したらええねん」と提言しました。

実際は、他人の所有物であるポストに、勝手に南京錠をかける恥知らずな人間には容赦ない罰を与えればいい、と思っていました。最近のニュースを見ていると、他人の迷惑を考えない人間が増えているようです。こんなニュースを見るたびに、僕は「アホとちゃうか!」「こんなやつ、おれが総理大臣やったら死刑じゃ!」とわけのわからない独り言をテレビに向かってつっこんでおります。時々、父ものってくれます。

数日して、その女性がきて
「一応、警察に聞いたら壊してもええと言ってくれたけど、ポストをガムテープで頑丈に目張りして中の郵便物をとられへんようにしたら、次の日には南京錠はなくなっとったわ」といいました。

犯罪とまではいえないかも知れませんが、奇妙なことは連鎖します。


今になって思うのですが、この女性が南京錠をもう一個ポストにつけたら、犯人にストレスを与えることができた上で、問題解決ができたかも知れません。

ただし、もし犯人が カギ屋 だったら、犯人の思うつぼだったでしょう。
posted by ロン at 21:31| 上海 ????| Comment(0) | TrackBack(1) | 珍客日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Tracked: 2006-10-30 22:02