決して自分を謙虚に見せるためではありませんが、僕はお客様に対して強引なセールスは一切しません。カギや表札、印鑑など一通りお客様に説明して、お客様に納得していただいて、お買い上げいただいたり、取り付けに行きます。
商売人として押しが足りないかもしてませんが、これには2つの理由があります。
1つ目の理由は、表札や印鑑などのオーダー品が多いこと、カギ交換などセキュリティを扱うのでクレームが出た場合、その対処が大変だからです。お客様に完全に納得していただくように説明をさせていただいて、少しでもお客様が不信をもたれると、それ以上は余程の自信がない限りしがみつきません。
2つ目の理由は、僕の ある体験 から来ています。
15年ほど前のこと日曜日のことでした。
僕はその当時サラリーマンをしており、休日は市街地に出てぶらぶらするのが趣味でした。
夕方より少し早い時間でした。僕はその付近では有名なラーメン屋に入りました。時間が時間でしたのでかなり空いていました。
僕は贅沢にも、4人掛けのテーブルを1人で占領しました。頼んだのはラーメンの単品でした。
注文してしばらくしたときでした。1人のオタク風の男性が入ってきました。店内に入ってきょろきょろしていました。
その人は、1人なのにカウンターに座らず、僕のテーブルを目指して一直線でした。そして僕の目の前に座りました。そして僕と同じラーメンを注文しました。
確かにラーメン屋の席をどこにするかは、その男の自由ですし僕がこの人の席を決める権利はないので何も言えませんでした。
無言のまま、時間が過ぎました。なぜか心拍数が上がっていました。
しばらくして同時にラーメンが来ました。
その男は、ラーメンに箸をつける前に勢いよくコショーをふりかけていました。
僕は、ラーメンにコショーをかけません。もしかけるとしても、一口ラーメンを味わってからかけるかどうかを決めます。
僕は内心
(この男、ラーメンの味を確認することもなくいきなりコショーをかけるとは、味の分からぬ未熟者だな)と、少々優越感を味わっておりました。
僕が箸をわって、ラーメンにつけるときでした。信じられないことがおこりました。
その男はいきなり無言のまま、なんと恐れ多くも僕のラーメンにコショーをふりかけてきました。頼んでもしないのに、です。
その男が僕のラーメンにコショーをふりかけた後、コショーの容器をテーブルに置き、
「美味しいですよ」と言ってきました。
美味しいかどうかは僕が決めることです。
僕が、あっけにとられていると、今度はその男、ラー油の容器をつかんで、僕のラーメンを見ていました。明らかに僕のラーメンを標的にしていました。
気の小さな僕は最大限の勇気をふりしぼって
「それ(ラー油)は結構です」と小さな声でいいました。
その男は何もなかったように美味しそうにラーメンをすすってました。僕はものすごい恐怖とストレスを感じながら、その男と目を合わさないようにラーメンをすすりました。なぜ僕がこんな目にあわなくてはならないのでしょう・・・。
・・というわけで、僕は他人が望まないことを強引にはいたしません。
2008年03月27日
2008年03月19日
矛盾2
ある日の午前中のことでした
「鍵の交換お願いできますか?」
管理会社の方でした。
「もちろん行かせていただきます。今からでも結構ですよ」というと、
「よろしくお願いします」とのことで、早速行かせていただきました。
「もし用意できるんやったら、マスクしとったほうがええで」との忠告がありました。
ひょっとして、アスベストか何かのことかなと思いましたが、マスクなどは常時用意しておりませんので、そのまま依頼者と一緒に現地へ向かいました。
目と鼻の先の集合住宅でした。その部屋は施錠されていませんでした。
依頼人は勢いよく扉を開けました。
扉を開けてから数秒後、依頼人は僕の顔をみて、ニコッと笑いました。僕もひきつった笑いをしました。想像を絶する臭いでした。
「じゃあ、鍵の取替えしてくれるか?」
できるだけ部屋の中を見ないようにしておりましたが、どうしても横目に入ってしまいました。
この部屋は、いわゆる ゴミ屋敷 でした。
ワイドショーでは頻繁に見るのですが、僕は実際に ゴミ屋敷 を見るのは初めてでした。例えていうなら5分くらい廻した洗濯機の中のようでした。
あまり詳しいことは書けませんが、この部屋の住人は夜逃げをしておりました。部屋をそのままにして、何ヶ月も帰っていないとのことでした。
僕は、強烈な刺激臭に打ち克って鍵の取替えを終えて、店に帰りました。しばらく気分が悪かったのを、何とかして紛らわそうとしていました。
その日の午後のことでした。
「今日、鍵の取替えをしたところ、もう一度鍵をもとに戻してくれへんか?」と、管理会社から電話がありました。かなりあせっているようでした。
訳をお聞きすると、その部屋の 使用停止命令 は出ているのですが、立ち退き命令 が出ていないので、勝手に鍵を替えると法的に都合が悪いとのことでした。
僕はもう一度、あの 悪臭 と対決することになりました。「負けるもんか」と自分に言い聞かせて、取り組みました。無事に終わりました。
「これから、わしらがこの部屋を片付けんとあかんねん」と管理会社の方が言いました。
ゴミ屋敷の住人は、それなりの理由があって夜逃げをしたのだと思いますが、あとの処理のことでどれだけ他人に迷惑をかけているかを考えたことがあるのでしょうか?逃げるが勝ちと思っているのでしょうか?それともすべてを失った弱者として、他人に迷惑をかけることへの 免罪符 を手に入れたとでも思っているのでしょうか?
最近思うのですが、弱者を装って他人の同情を引く風潮がはびこっているように思います。社会的弱者を装って自己の利益のためだけの権利を主張している傾向があるように思います。そのひとつに、重大事件を起こした加害者に対する過度の擁護があります。
ゴミ屋敷の住人 にも、それなりの権利はあるでしょう。ですが、それと同時に、ゴミ屋敷の住人以外の人間にも、ゴミ屋敷の住人を嫌う権利があります。ゴミ屋敷の住人が、ゴミ屋敷の住人以外の人間を嫌う権利があるのと同じように。どちらかが一方的に、他の権利を認めないのなら、それこそ人権侵害であり、差別であると思います。
ゴミ屋敷の住人のように、大きな声を出す人間、恥知らずな人間の主張が、往々にして通ってしまうことのない社会が到来しますように・・・
・・・悪臭を嗅いでしまったその怒りを、こんなところにぶつけてしまいました。
「鍵の交換お願いできますか?」
管理会社の方でした。
「もちろん行かせていただきます。今からでも結構ですよ」というと、
「よろしくお願いします」とのことで、早速行かせていただきました。
「もし用意できるんやったら、マスクしとったほうがええで」との忠告がありました。
ひょっとして、アスベストか何かのことかなと思いましたが、マスクなどは常時用意しておりませんので、そのまま依頼者と一緒に現地へ向かいました。
目と鼻の先の集合住宅でした。その部屋は施錠されていませんでした。
依頼人は勢いよく扉を開けました。
扉を開けてから数秒後、依頼人は僕の顔をみて、ニコッと笑いました。僕もひきつった笑いをしました。想像を絶する臭いでした。
「じゃあ、鍵の取替えしてくれるか?」
できるだけ部屋の中を見ないようにしておりましたが、どうしても横目に入ってしまいました。
この部屋は、いわゆる ゴミ屋敷 でした。
ワイドショーでは頻繁に見るのですが、僕は実際に ゴミ屋敷 を見るのは初めてでした。例えていうなら5分くらい廻した洗濯機の中のようでした。
あまり詳しいことは書けませんが、この部屋の住人は夜逃げをしておりました。部屋をそのままにして、何ヶ月も帰っていないとのことでした。
僕は、強烈な刺激臭に打ち克って鍵の取替えを終えて、店に帰りました。しばらく気分が悪かったのを、何とかして紛らわそうとしていました。
その日の午後のことでした。
「今日、鍵の取替えをしたところ、もう一度鍵をもとに戻してくれへんか?」と、管理会社から電話がありました。かなりあせっているようでした。
訳をお聞きすると、その部屋の 使用停止命令 は出ているのですが、立ち退き命令 が出ていないので、勝手に鍵を替えると法的に都合が悪いとのことでした。
僕はもう一度、あの 悪臭 と対決することになりました。「負けるもんか」と自分に言い聞かせて、取り組みました。無事に終わりました。
「これから、わしらがこの部屋を片付けんとあかんねん」と管理会社の方が言いました。
ゴミ屋敷の住人は、それなりの理由があって夜逃げをしたのだと思いますが、あとの処理のことでどれだけ他人に迷惑をかけているかを考えたことがあるのでしょうか?逃げるが勝ちと思っているのでしょうか?それともすべてを失った弱者として、他人に迷惑をかけることへの 免罪符 を手に入れたとでも思っているのでしょうか?
最近思うのですが、弱者を装って他人の同情を引く風潮がはびこっているように思います。社会的弱者を装って自己の利益のためだけの権利を主張している傾向があるように思います。そのひとつに、重大事件を起こした加害者に対する過度の擁護があります。
ゴミ屋敷の住人 にも、それなりの権利はあるでしょう。ですが、それと同時に、ゴミ屋敷の住人以外の人間にも、ゴミ屋敷の住人を嫌う権利があります。ゴミ屋敷の住人が、ゴミ屋敷の住人以外の人間を嫌う権利があるのと同じように。どちらかが一方的に、他の権利を認めないのなら、それこそ人権侵害であり、差別であると思います。
ゴミ屋敷の住人のように、大きな声を出す人間、恥知らずな人間の主張が、往々にして通ってしまうことのない社会が到来しますように・・・
・・・悪臭を嗅いでしまったその怒りを、こんなところにぶつけてしまいました。

